韓国雑誌「ELLE KOREA」のサイトにシワンさんのインタビューが掲載されましたので皆さんにご紹介します。

<スタッフ翻訳文>
予測できない#イム・シワン

綺麗な瞳 、柔らかな声、その間にふと映るイム・シワンの不思議で見慣れない瞬間。

Q.ロマンチックな顔を見せた『それでも僕らは走り続ける』以来、約1年ぶりに痛快な追跡劇『トレーサー(仮)』で戻ってきました。

A.これまで国税庁の話はうまく扱われなかったじゃないですか。個人的な好奇心で台本を開いたのですが、関連した背景調査がとても几帳面で緻密な感じを受けました。やらない理由がなかったんです。国税庁の公務員だと何だか単調だと思うかもしれませんが、このドラマにはとても面白い人が何人も登場します。

Q.上司と組織の機嫌を伺うことなく、図々しく毒々しいと言われるブルドーザーのような実力者という修飾語で説明されるあなたのキャラクター、ファン・ドンジュが一番期待されます。

A.普通、組織で見過ごすことのできない点を見つけても、みんな心の中で考えてばかりいて口に出すのは勇気が要るじゃないですか。そんなことを気兼ねしない人物です。一旦ぶつかってみる性格である上に、他の人が恐怖で行動に移せないことも簡単に実行してしまいます。

Q.イム・シワンさんと通じる部分はありますか?

A.間違いなく似ている部分があります。僕も一度思ったことは必ず行動が伴わなければならないという主義なんです。

Q.コ・アソンさんとは映画『戦場のメロディ』でご一緒したことがありますよね。ソン・ヒョンジュさん、パク・ヨンウさんのような仲間たちとの作業ではどんなインスピレーションを受けましたか?

A.まず、アソンがこの作品を一緒にしてくれて、本当に感謝しています。久しぶりに会えて嬉しかったし、 まずは楽しく撮ろうと話しました。ソン・ヒョンジュ、パク・ヨンウ先輩はずっと先輩であるにもかかわらず、分け隔てなく話ができるように雰囲気を作ってくれました。とても純粋な心を持った俳優たちです。時間が経っても決して変わってはならないということをしっかり守ってきた人たちです。

Q.ファンの間では<イム・シワンがまた予想できないキャラクターを引き受けた!>という流行語があります。 予測不可能な人物にいつも惹かれる方ですか?

A.確かに惹かれます。定型化されたキャラクターより新しい方向へ進んだり、特にどんな選択をするのか知りたくなるキャラクターに惹かれます。

Q.実際に人生の選択肢として予測可能なものと不可能なもののうちどちらに惹かれますか?

A.いつも予測不可能な選択をする方です。そういう時のワクワクが確実に大きいです。そのワクワクを最大限楽しもうと思います。

Q.先ほどの「ELLE」のデジタルコンテンツ<shorterview>の撮影の時も、新作グミなどを必ず食べてみると話していましたよね。意外性と新しさに対する惹かれ方はコンビニでも適用されるようですね。

A.「○○味 ペペロ」「○○味 コッカルコーン」…このようなものが出たら無条件で買います。全部食べてみないとです。

Q.慣れない経験の前で、それとなく勝負師気質が出てくるようですが。

A. 新しいことを経験してみないと気が済まないのが勝負師気質だとするなら確かにあります。少しでも同じようなことをしていると感じると、日常でも簡単にマンネリズムに陥ってしまいます。新しさを喚起する方法を探したりもしました。

Q.最近あなたの日常の新しさを喚起することは?

A.ボクシングが面白かったです。最近習ったスポーツの中で一番です。達成感が大きいと言うべきかな。 運動とは職業的に切っても切れない関係ですが、個人的な興味はないんですよ。ボクシングや格闘技は作品や職業とは全く関係のない、30代のバケットリストです。20代の時は本当に忙しかったので、ようやく始めることができました。

Q.家の中でのあなたの姿はどうですか?

A.ひたすらNetflix。最新の機器より必ずビームプロジェクターで見なければなりません。感性が重要です。 もちろん高クオリティーの感性ではあるけど(笑)。

Q. Instagramの投稿のほとんどは手作り料理で飾られていますね。

A.確実に頼んで食べるより、直接作って食べた方がおいしいと思います。作って食べたい料理をメモしておいて、全部作っているんですよ。最近はドンパユク。近いうちにチキンを直接揚げてみたいです。ペク・ジョンウォン先生が教えてくれた<コリアンフライドチキン>スタイルでです。

Q.バラエティー番組『車輪のついた家2』では、抜けているところを容赦なくさらけ出し、SNSでは腕を上に伸ばして料理の記念写真を撮るなど、独特な技術を誇りますね。<イム・シワン撮影技法>で拡散されています。あなたの意外性に対する反応は面白く感じられていますか?

A.どうですかね。僕の日常的な姿を見て、面白いという反応やどうしたんだろうという反応を見ると、むしろ不思議です。ありふれた自分の姿の一つにすぎないのに、「自分ってそんなとんでもなく独特に生きてきたのかな?」と思います(笑)。

Q.まだ皆がよく知らないイム・シワンさんの姿はかなり多いと思います。

A.とてもたくさん残っているかもしれません。一つの作品が終わると、その中で得た情緒的な部分が体の中に溶け込んでいるような気がします。そうやって累積されたことによって以前と今の僕は確実に違うし、またずっと変わっていくと思います。

Q.心に一番多くのものを留めていったキャラクターは?

A. やはり『ミセン -未生-』のチャン・グレでしょう。直接的に影響を受けました。ドラマの中で本当に良い場面が多かったから。僕の作品の中のキャラクターたちが、あの時のチャン・グレと一緒に成長しているみたいという話もあるんですが、僕もそう思う時があります。

Q.『トレーサー(仮)』のファン・ドンジュはどんな姿を投影して、また投影してもらいたいですか?

A.憎まれ口をたたくキャラクターなので、自分の中の<憎まれ口>が自然に出てくる演技がしたいです。『ワンライン/5人の詐欺師たち』のミンジェの憎まれ口よりもより一層成熟して魂の込もった憎まれ口です(笑)。

Q. 30代に入り、バランスの取れた呼吸でこのレースを続けるために得た方法はありますか?

A.むしろ30代にさらにテンポを上げることにしました。20代の頃は、あの時の僕が簡単に持てない余裕を追求したとすれば、30代にはもう少し若さというものから遠ざかるかも知れないと思って、今を存分に味わうことにしました。最大限忙しく、一生懸命、熾烈にです。

Q.自分が閉じ込められていると思ったり、限界にぶつかったりした時はどのように克服しますか?

A.旅行をしながら得るインスピレーションが新しい気運をくれます。難しかったらホテルに行って泳いで朝食を食べることもいいし。時々自分を少し放っておく方法です。

Q.共演した俳優や親しい周りの人はあなたの黙々と仕事に励む姿、誠実さ、思いやりに関する部分を誉めます。他人と関係を築くことで一番重要だと思う部分は?

A.年齢や他の要素の影響なしに同等な立場でお互いの考えを気兼ねなく共有しなければならないということ。このような考えを共有できる人たちと年の差関係なく深い関係を維持していると思います。

Q.『それでも僕らは走り続ける』では陸上選手、『トレーサー(仮)』でも誰かを追い、また追われます。次回作『1947ボストン(仮)』ではマラソンランナーです。作品で毎回走るイム・シワンさんが今、熱心に追いかけているものは何ですか?

A.大げさに感じられるかもしれますんは、僕は韓国のコンテンツに対する理想と自負心が大きいです。それに貢献することに夢があります。韓国の俳優達は本当に演技が上手なのに、海外の舞台で広く注目されていないようでいつも残念でした。最近、国内コンテンツの歩みは、この考え方が正しいということを証明してくれているみたいです。僕もその市場に属している人なので、これから国内コンテンツの完成度を広く知らせることができる俳優として活躍したいです。『非常宣言(仮)』でカンヌ映画祭を訪問した時も、そうそうたる俳優たちの中でソン・ガンホ先輩が審査委員をして、イ・ビョンホン先輩が閉幕式の授賞者として出るのを見ながら実感しました。誇らしくて胸がいっぱいです。

Q.2022年には『非常宣言(仮)』だけでなく、カン・ジェギュ監督の『1947ボストン(仮)』への出撃を控えています。

A.現代に接した悩みに答えを提案するストーリーなので、激しい共感を得ることができると思います。もちろん、びっくりするような僕の姿も(笑)。

Q.自分で期待するイム・シワンの姿は?

A.良い結果が出たらいいですが、そうでなくても謙虚に受け入れて成長できればと思います。一生懸命撮った作品が世の中に出て行くという事実だけでも大きな満足感を感じることができると思います。また、かつてないパンデミックで、忙しいという言い訳で、<いつか会おう>と言っていた人達に本当に会えたら。

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